ゲーターの息子ワラジーが登場します。
父に会いたい一心で家出までして地球にやってきたワラジーの父を想う純粋な言動に心が洗われるお話です。
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ゲーターに作ってもらったという笛でナビ星の曲を奏でるワラジー。その笛の音が地球に眠る超破壊兵器デロスターを作動させる鍵になる、というのがだいぶはちゃめちゃ設定なのですが、ここはおおらかに見守りましょう。ゲーターも自分の作った笛にそんな力があるなんてとびっくりです。そりゃそうだ。
ワラジーから奪いとった笛を吹こうとするも、音が出なくて不思議がるゴズマの皆さんのシーンがちょっとしたほっこりエッセンスでした。
思いっきり吹いた後に真顔で「鳴らない」とぼやくシーマが美しいだけにシュールだし、「俺に貸してみろ」と意気込んで笛を手にしたブーバが、直前に口をつけていたシーマの方をちらっと気にして吹くのをためらうシーンもあり。やーいやーい間接キッスー!って小学生男子みたいなからかい方をしたくなること請け合いです。
結局、笛はワラジーでないと吹けないので、ゲーターは息子に笛を吹かせるため思わぬ形で親子の再会をすることに……。「子供に会いたいだろうなぁ」とにやりと笑うアハメス様、悪い人全開で恐ろしかった。
再会したゲーター親子の「母ちゃん、元気か?」「うん、でも少しやせた」という会話がリアルでやたらと涙腺が刺激されましたよね……。
笛の音を聞きながら幸せだった頃を想って涙するゲーターですが、その音は兵器をめざめさせるためでもあり。息子を騙していることになるゲーターの苦悩を思うとやるせないです。
妻のゾーリーも地球にやってきており、大空にゲーターを止めてほしいと願い出ます。ワラジーには父が侵略行為に加担していると知られたくない、と彼女は彼女で切実が願いがあるのです。そりゃそうだ。
とはいえ、ゲーターも簡単にゴズマを抜けることもできないですし。「わいはいつも、弱い立場やなぁ」としみじみ呟くゲーターが印象的でした。
ゲーター親子のエピソードは本気で泣けます。コミカルなヴィジュアルで油断してると涙だばだばになります。このままじゃ誰も幸せにならない。ほんとゴズマ早く滅びろ。今チェンジマンががんばってるから落ち着いて。